お猿の大祭
おさるのたいさい

光徳寺には高さ50cm程の木造のお猿様がおられます。このお猿様は430余年前より光徳寺を守り、人々に大変な功徳をもたらしてきたと伝えられています。人々からは、「お猿様の頭と自分の頭を交互に撫でれば頭が良くなり、お猿様のお腹と自分のお腹を交互に撫でればたちまち腹痛が治る」と拝まれてきました。そして何時しか「すべての願いが叶い、厄(災難)が猿(去る)」と云われるようになり、ありがたいお猿様として多くの人々から信仰されるようになりました。

❁お猿様の言い伝え❁
 今から430余年前、光徳寺の本堂建立に当たり一つの問題が生じてしまいました。それは御堂があまりに大きかった為、人々の力では棟木を屋根まで上げることが出来なかったのです。「どうしたものか!?」と人々が困り果てていると、どこからか一人の旅人が現れ「お困りのようですね、私がその棟木を上げて差し上げましょう。」と言い、三日三晩の後何やら奇妙な物を人々に手渡しました。それは猿の形をした滑車でした。「これをお使いなさい」人々は旅人の言葉通り猿のお腹の滑車を使い棟木を上げてみました。すると、今までどうにも上げることが出来なかった棟木が、いともたやすく上がってしまったのです。この旅人こそ誰であろう、江戸時代初期の名匠日光東照宮の「眠り猫」の作者として知られる「左甚五郎」だったと伝えられています。その後、当寺では、この御恩に報いる為、お猿様を棟木に飾り御祀り致しました。すると、お猿様は、たちまち功徳を現し、多くの悩める人々を救い、何でも願いが叶えられるお猿様として広く地元の人々に信仰されるようになったのです。
❁厄除猿の大祭❁
 当寺では毎年、年初めに厄除猿の大祭として、このお猿様をお祭りする縁日を催しております。縁日では、このお猿様の霊験あらたかなる功徳を頂き、皆様の「願いが叶い、厄が猿(去る)」ことを願い各家に御安置出来る大きさ(約30cm)のお猿様をお作りし販売しております。是非、毎年初めに1年の願いを込めて新しいお猿様をお買い求め下さい。つきましては、縁日にて、1年間の御役目を終えたお猿様を御焚き上げ、御供養を致しますので前年のお猿様を縁日当日に是非お持ち下さい。